雨漏りはどうして起こる?

雨漏りは何も古い家にだけで起こるのではありません。新築にもかかわらず、雨漏りに悩まされてしまうこともあるのです。また、原因を特定できなければ、正しい対処も行えません。判断を間違えてしまうと、工事を行ったのに何も改善されない、ということも起こり得るのです。そんなことにならないために、こちらでは雨漏りの原因についてご紹介します。さらに、雨漏りを防ぐために重要な役割を果たす防水シートについてもご説明します。

雨漏りの原因は2つある?

雨漏りの原因を考える場合、どのようなことを思い浮かべますか? 実は家が古いか新しいかによって、その答えは分かれます。

比較的古い家の場合

建物自体の経年劣化が主な原因です。

雨漏りと聞くと、屋根の異常を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。屋根は一年を通して紫外線・雨水・台風・積雪といった過酷な天候による悪影響を受け続ける部分。そのため、老朽化が進みやすく、その結果として、壊れやひび割れが起き、防水機能の低下につながると考えられています。

新築の場合

施工時に行われた施工方法の間違いが主な原因です。

新築5年未満など、比較的新しい建物で雨漏りが発生する場合は、原因のほとんどが、外壁、特に窓廻りや換気口廻りからの雨漏りです。窓や換気口などの開口 部は、そもそも雨水に対して構造上弱い部分であるため、正しく施工が行われていないと、雨漏りという形で現れてしまうのです。

なお、新築住宅は10年の瑕疵保証が義務付けられており、実際その瑕疵保証制度が適用された事故の約8割が雨漏りだと言われています。

比較的古い家の場合

新築の場合

防水シートの必要性

屋根からの雨漏りは、老朽化による瓦のずれ、割れのほかに、防水シートの劣化や露出も原因です。一般的な屋根は次の図のような構造になっており、防水シートは基本的には瓦に覆われています。

【一般的な屋根の構造】

屋根の下地材となる野地板の上に防水シートが貼られ、その上に瓦が葺かれます。

「防水シート」というと、それだけで水をはじいて雨を防いでくれると思われるかもしれませんが、実際は瓦の隙間から染み込んだ雨水を屋内まで浸透させず排除するためのものです。屋根の持つ防水効果を高め、サポートしますが、単体で高い防水効果を持つものではありません。

防水シートの寿命は長く、経年劣化したために交換するケースはほとんどありません。しかし、瓦自体に割れ、欠け、ひびが入り、防水シートが剥き出しになってしまった場合は別です。瓦を失うと、防水効果の激減に加えて天候による悪影響にさらされた防水シートはみるみるうちに傷んでしまい、簡単に雨水の浸入を許すようになってしまいます。こうなっては、瓦や塗装の修復を行っても雨漏りが再発することになってしまうのです。

このことから、「最近の屋根は防水がしっかりしているから大丈夫」と安易に考えるのではなく、瓦の特性や弱点・寿命を把握しておき、定期的に補修などのメンテナンスを行うことが、雨漏りを起こさないために重要と言えます。

屋根からの雨漏り

屋根から雨漏りしている原因として主に考えられるのは、下記2つです。

  • 老朽化による瓦のズレ・割れ
  • 瓦下の防水シートの劣化や露出

瓦のズレや割れについては想像しやすいかもしれませんが、防水シートについてはご存じの方は少ないかと思いますので簡単にご説明します。屋根の上に敷く瓦を置く前に、実は野地板というものがあり、その上に防水シートを敷き詰めて、そして最後に載せるのが一般的です。

屋根からの雨漏り

瓦がズレたり割れたりしても、防水シートがあれば問題がないようなイメージをされるかもしれません。しかし、この防水シートは複数枚のシートを重ねた簡易なものなので、高い防水性は持っていません。あくまで瓦の隙間から浸水した雨水を屋根下に流すためのものなのです。

瓦がズレたり割れたりして防水シートが露出した場合は、防水性が低くなり、雨水や外気にさらされ、すぐに傷んで雨漏りにつながるというわけです。

瓦のズレ・割れは発見しにくいため、まずは瓦の寿命などを把握し、定期的に業者に依頼してチェックしてもらうといいでしょう。以下では、主な屋根材の種類と寿命・特徴をご紹介しますので参考にしてください。

屋根材の種類・寿命・メリット・デメリット
種類 寿命 特徴
粘土系瓦 約20年~30年

メリット
強度・耐久性に優れる

デメリット
重い

スレート瓦
(窯業系瓦)
約10年~15年

メリット
粘土系に比べて軽量
カラーバリエーションが豊富

デメリット
塗膜が剥がれると防水性が大きく低下する

金属系瓦 約20年~30年
※素材・加工による

メリット
大変軽量(粘土瓦の10分の1程度)
寿命が長い

デメリット
経年によって変色・褪色が現れる

セメント瓦 約10年~20年

メリット
安い
カラーバリエーションが豊富

デメリット
耐久性が低い

外壁からの雨漏り

外壁からの雨漏りの原因はひび割れのほか、屋根と同様に防水シートの劣化や露出などが考えられます。また、シーリング(外壁と外壁のつなぎ目の部分)のひび割れによって、屋内に雨水が浸入するケースがよく見られます。シーリングの寿命は約5年とされています。外壁の寿命だけでなく、シーリングの寿命も把握して、定期的なチェックを受けるようにしましょう。

外壁からの雨漏り

外壁からの雨漏り

外壁材の種類と寿命・メリット・デメリット
種類 寿命 特徴
窯業系
サイディング
約10年~20年

メリット
デザイン性が高い

デメリット
やや高価

金属系
サイディング
約20年~30年

メリット
水に強い
断熱性に優れる
比較的安価
色落ちの心配がない

デメリット
シーリング部分のメンテナンスが必須

レンガ・タイル壁 半永久
※環境により変化

メリット
経年劣化が少ない
寿命が長い
色落ちなどの心配がない
メンテナンスがほぼ不要

デメリット
白華現象が起こることがあるひび割れや漏れ水の原因となる可能性もある

塗り壁・吹きつけ壁 約8~10年
※塗料の寿命

メリット
デザインが豊富

デメリット
耐久性が低い
汚れやすい
雨に弱い

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